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【第2図書係補佐】 又吉直樹

第2図書係補佐 (幻冬舎よしもと文庫)第2図書係補佐 (幻冬舎よしもと文庫)
(2011/11/23)
又吉 直樹

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飛び切り面白かった!芸人きっての読書家で、今までに読んだ本は約4000冊という
ピース又吉直樹さんが記した書評でも、感想文でもない、読書体験文的な感覚で読める本。

序文からして又吉さん有り得ない程謙虚です。あまりに素敵な姿勢表明なので、少し長いけど、
抜き書きしますね。『僕の役割は本の解説や批評ではありません。僕にそんな能力はありません。

心血注いで書かれた作家様や、その作品に対して命を懸け心中覚悟で批評する書評家の皆様にも
失礼だと思います。だから、僕は自分の生活の傍らに常に本という存在があることを書こうと思いました。

本を読んだから思い出せたこと。本を読んだから思い付いたこと。本を読んだから救われたこと。
もう何年も本に助けられてばかりの僕ですが、本書で紹介させていただいた本に皆様が興味を持って

いただけたら幸いです。』文学に体当たりして、体内を通過し残った日常感覚を、
又吉さんは一見淡々としながら実は自分の魂の何処に響いたかを書き続けます。

本から派生した思い出は例えば、思春期にネタ帳とは別に、絶対に誰にも見せられない、
やり場のない暗い感情を書きなぐるノートを付けていた事。なかなか日の目を見る機会に恵まれなかった、

そのノートに書かれた言葉達。それでも、書く行為は続けていた。そんな時に尾崎放哉の自由律俳句に
出会った又吉さんの感動っぷりが濃密だ。『あった、あったと思った。あいつらの居場所あったぞと思った。』

この一冊の本との出会いに人生を揺さぶられ救われた体験、読書への感謝の念の深さに読み手であるこちらも、
気付けば大いに震えているのでした。又、他にも。

又吉さんは敬愛する太宰治から受ける小説の楽しみ方の一つとして、
『僕が文学に求める重要な要素の一つが、普段から漠然と感じてはいるが複雑過ぎて言葉に出来なかったり、

細か過ぎて把握しきれなかったり、スケールが大き過ぎて捉えきれないような感覚が的確な言葉に変えて
抽出されることである。そのような発見の文章を読むと、

感情の媒体として進化してきた言葉が本来の役割を存分に発揮できていることに感動する。
多くの人が、自分との共通点を太宰文学に見出だすのも太宰がその感覚に長けているからだろう。』

まさしく慧眼だと思いました。太宰が好きだからこそ、太宰と自分との正確な距離を体感した
読みっぷりができるのだろうな、と。まだまだ、この他にも様々なエピソードが掲載されていて、

文章一編読むごとに、読みたい小説が増えていく、そんな魅惑のエッセー集です。
是非ともあなたに読んで頂きたいなぁ!!


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