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【闇の公子】 タニス・リー

闇の公子 (ハヤカワ文庫FT)闇の公子 (ハヤカワ文庫FT)
(2008/09/05)
タニス・リー

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浅羽さんの訳は、麗々しく、格調高い文体こそ、本書の内容と調和していてとても相応しいと感じる。
妖魔の貴公子アズュラーンの、ただ耽美のみを求めて生きる様は、気紛れで少しの醜さも決して見逃さない。

その為、アズュラーンに直接的にであれ、間接的にであれ魅入られた人間は、些かでも油断したが最後だ。
まず、憎しみや悲しみの感情の芽を膨らませられ、怒りや妬みのどん底にまで突き落とされてしまうから。

地底の都でアズュラーンの寵愛を受けて成長するに従い、闇よりも太陽の光を求めるようになり、
公子の怒りを買ってあっさり捨てられてしまうシヴェシュ。

滅亡させられた王国の唯一の生き残りの王女は醜女であった為に、惨い前半生を過ごしてきたが、
これも又アズュラーンの気紛れから絶世の美女に変えられた為に、

美貌と憎しみを武器とした侵略の女王へと変貌を遂げる。彼女が狙いを着けたダイヤモンドの保有量が最高の、
ある国の皇子との宝石と己がプライドを賭けた騙しあいに継ぐ騙しあいには、

人間にとって尊厳の力が、如何に心強い武器になるかを思い知らされました。
連作短編である本作品の凄い所は、全ての事件の種を蒔いたアズュラーンの身にも、

地球や人間に起きた変化からは無関係で居る事が出来ないという点だ。
人間が巨大な憎悪の怪物の手により滅茶苦茶にされると、わざわざ神々に対面を求めに出掛け、

神々の関心のなさを知ると、驚くことに自ら身を呈し、ある行動に出るのだ。
結局、複雑な形であるが、アズュラーンは人間に美しくあって欲しいのだろう。

深く考えさせられた一冊だった。


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福岡県在住・紅茶と猫と読書・イラスト描くこと・文章・詩を書くのが好きです☆

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