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【竜が最後に帰る場所】 恒川光太郎

竜が最後に帰る場所竜が最後に帰る場所
(2010/09/17)
恒川 光太郎

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2010年に初めて読んだ作家さん達の中で断トツのインパクトを受けた作品、
それが、恒川光太郎さんの【夜市】でした。独創的で凛としていながら、

根底には和風な怪異の世界へと通ずる鍵の様なものがキッチリと描きこまれていました。
処女作にして、既に高い完成度を読み手に感じさせた著者の最新作は短、中編5作品からなるオムニバス作品。

順番に読み進めて行こうと思います。まず巻頭を飾る作品は【風を放つ】
バイト先の先輩だった人の彼女と思われる女性から、主人公の青年に、ある夜、突然にかかって来た携帯。

最初は話が盛り上がり、意気投合したものの、冷静になった翌朝、青年は先輩に全てを打ち明けます。
それから、彼女の恐ろしい執着が発揮され…。と、言うと如何にもなホラーの導入部だと思われるでしょうが、

そこら辺は作者の実力の見せ所!彼女のしつこさに慣れた時、気紛れで携帯に出た途端、
彼は彼女の口から、呪いを晴らす風が閉じ込められているという不思議な小瓶の存在を告げられます。

小瓶の中を吹く風、舞い散る砂埃。確かに想像すると、不吉なイメージが拡がり、
ザラリとした恐怖を感じるではありませんか!? 日常の、直ぐ隣に、地続きでポンと

異界の扉が口を開けているのでは、そう思わせる物語力に痺れました。次に収録されている中編小説が
【迷走のオルネラ】この作品、のっけから神話の如く、絶対的な悪に染まった男が登場します。

一体この先、物語はどの様に展開するのか、読者は手に汗握りながらページをめくる事となるでしょう。
数々の問題提起がなされ、終わりまで一息に読まされました!!

予想を遥かに上回る深みのある結末を味わって震えて下さい。さて次なる作品は、短編小説【夜行の冬】です。
真冬の、『しん』と静まり返った夜更け、戸外から聴こえてくる気配に耳を澄ました経験はありませんか?

でも、簡単に戸外に出て、物音の在処を確かめたり、物音と同化して夜行の列に加わってはいけませんよ!!
大変な目に逢うことになりますから…。日本に古来より伝わる怪談に現代風な解釈を施し、

ごく自然にホラーの世界と現実とを融合させ楽しませてくれる恒川光太郎ワールドの
真髄に触れた様な思いになったです。作品集は後半に突入【鸚鵡幻想曲】を堪能して下さいませ。

二十羽の鸚鵡を巡る幻想浪漫譚。よくぞ、ここまで美しく、空想力の翼を広げたストーリーを書き上げ、
見事に着地させたものだなぁ、感動しました。さぁ、物語はいよいよ最終章へ!

【ゴロンド】を楽しみましょう!!神秘的な誕生の仕方をした、主人公ゴロンド。
彼が成長をするに連れ、体験し身に付けていく物の美しさ、気高さ。まさに伝説を生きる幻獣、

竜の誇りを描いた作品だと思います。作品集の表題の通り、善悪や美醜等の概念を通過して、
全ての生き物が『最後に帰る場所』そんな場所を、実に精巧に練り上げた

アイデアで書き上げてみせた傑作だと思います。とても読みやすい文体でもありますし、
是非沢山の皆さんに手に取って欲しい大オススメの一冊です!!

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福岡県在住・紅茶と猫と読書・イラスト描くこと・文章・詩を書くのが好きです☆

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