スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

【浄土】 町田康

浄土 (講談社文庫)浄土 (講談社文庫)
(2008/06/13)
町田 康

商品詳細を見る


町田康を読む。徹底的に考える人、身も蓋もない程、自分自身や、
周囲のありとあらゆる物について思いを巡らせ、結果、剥き出しの己について、

行く所まで行ってしまっている人。パンクが、破壊と破滅とを体現する表現方法とだとするなら、
この町田康さんほど、パンク的な書きっぷりを万人に晒す人は他にいないのではないかと思う。

表題からすると浄土の前に付くのは、『極楽』が来る筈で、作風もハッピーな物になるかと思われる、
がそう簡単に筆を運ばせない所が、町田康の、町田康たる所以でないだろうか!?。

浄土へと辿り着くまでの浮き世での紆余曲折を洒落と皮肉を程よく織り混ぜて
極上の作品へと昇華させて見せてくれる。収録されている作品は短編が七つ。

いずれも優劣着け難い品質だ。一つずつ、内容を紹介して行きたいと思う。
夏以来、ひどいことばかりがうち続いている作家の私が、神秘的な能力を持った僧侶ジョワンナ先生の所を

訪問するまでの一部始終を書いた『犬死』。町会費を滞納させたが為に、
寄ってたかってどぶさらえを押し付けられ、挙げ句の果てとして。

『ビバ!カッパ!』咲けばずには居れなくなった男の顛末『どぶさらえ』。
裏通りにて私が遭遇したのは『俺は凄い俺は凄い』繰り返す男。と、男を讃え踊り狂う女二人。

男は私に尋ねる『エケメという店を知らないか?』と。シュール過ぎる状況が加速していく『あぱぱ踊り』。
この世のいずこかに存在するらしいのは『本音街』。本音ばかり飛び交う世界の何と奇妙で冗談めいたことよ!

落語の中に暮らしている様な愉快さを感じるなぁ。中野区に突如出現した怪鳥、名前をギャオス。
この厄介かつ珍妙な鳥が巻き起こす騒ぎのせいで日本は…。奇想天外な筋書きが驚きの連続『ギャオスの話』。

一声発する度新たな物質を産み落とす力を持っている古代の神様と、気に入られた天皇のドタバタ劇を描いた
『一言主の神』。意外と天地創造って、笑いの要素があるんだなぁ、うん。

そして最後の七作品目、巻末にデン!と収められているのが、これはもう町田康の町田康である所以、
不条理過ぎる世界に、涙ながらに笑う外ない人間心理の内側暴き、これぞ町田節と言える『自分の群像』である。

飛び切りのボンクラ社員、玉出温夫が持つ不条理極まりない自分本位に分裂した精神を、
これでもか!と言う位に細密に描き出す筆が冴えに冴えまくる。以上で七つの作品全てに言及して来た訳だが、

この七という作品数にも『浄土』へ近付く為のヒントが、刺激的にブラックな比喩と共にまぶされている気がする。
本当に言葉一つが決めゼリフばかりだから読書中心地好く、

文章のリズムに酔える、至極の一冊と呼ぶに相応しいでしょう!。自信を持ってオススメ致します。

◎過去書評にも気軽にコメント下さいませ。一冊の本について話が交わせる事を嬉しく思います◎

にほんブログ村 本ブログ おすすめ本へ読んで気に入って下さったら応援宜しくお願い致します!励みにして書き続けます。

【SNS 本カフェについて】親愛なる皆様へ
「本カフェ」は、本好きさんが集まるSNS読了本、お譲りします!もOPEN!!!
↑ご希望の方は『新規登録』をクリックし会員登録を行なって下さい。

テーマ : オススメ本
ジャンル : 小説・文学

コメント

Secret

SNS「本カフェ」参加中!

ランキングに参加しています!

にほんブログ村 小説ブログ エッセイスト志望へ

プロフィール

花房雨

Author:花房雨
藤長聖子です。

皆様、お友達になって下さいね。お声かけてくれたら嬉しいです。
初めてこのブログを読まれる方は、こちらから読まれてくださいね。

【ラブ&シェアについて】親愛なる皆様へ

【藤長聖子のプロフィール】

≪O型・おひつじ座≫≪1979・3・26生まれ≫≪持病・バセドウ氏病≫

≪好きな人たち↓≫

作家:よしもとばなな・吉本隆明・田口ランディ・西原理恵子・角田光代・山崎ナオコーラ 音楽:THE BLUE HEARTS・大貫妙子・松任谷由実・池田綾子・S.E.N.S 画家:デナリ・ダリ・シャガール・バスキア 映画:アマデウス・サイダーハウス・ルール・ハリーとトント・めがね・ビリー・ワイルダー 落語:立川談春

福岡県在住・紅茶と猫と読書・イラスト描くこと・文章・詩を書くのが好きです☆

◎このブログ・私たちは著作権を放棄しておりません◎

イラスト等を使用されたい場合はメールにてご連絡下さいませ♪

love_heartgraffiti★yahoo.co.jp ★を@に変えてご連絡下さい。

※あきらかに当ブログと関係のないと思われるコメント・TBや『これはひどいなぁ』と行き過ぎを感じさせるコメント・TBは削除させて頂く場合があります。ご了承下さいませ。

メールお待ちしています☆

名前:
メール:
件名:
本文:

HEARTGRAFFITIのすべて

ご訪問ありがとう!

☆検索☆

ジーナフウガの一冊入魂レビュー

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。