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【人生を歩け!】 町田康 いしいしんじ ~ユルさ。時として、鋭さ~

人生を歩け!人生を歩け!
(2006/03/15)
町田 康いしい しんじ

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前作【人生を救え】に続く第2段散歩対談。基本的に2人ともに、ユル~くボケていて、
ボケの輪唱の様に冗長な世界が展開される。そして2人はともに、抜群の観察眼の持ち主だから、

ツッコミ所とみるや、間髪を入れず的確に鋭いツッコミで物事に切り込みを入れていく。
まるで居合い抜きの達人同士が悠然と散歩を楽しんでいる、そんな風情さえ感じられる本なのである。

何気ない会話のやり取りが、いつしか、互いの文学の持つ語り口調に変わっていくのが、
読んでいて抜群に面白い。例えばいしいさん。トイレットペーパーの事を

『ケツ拭き紙』とか『しり拭き紙』等と言っては町田さんに
『わざわざそんなむずかしい言い方せんでも。ははは』と苦笑されている始末だし。

町田さんにしてもぼそぼそと上京後、最初に暮らした街、成増のトーンについて、
『ようするに山なんです』と語り、いしいさんも『うーん、なるほどね。』的な相槌を打っている。

たまらない2人の絶妙の呼吸と間合い、他のどの組み合わせでも、中々こうはならなかったろうと思うと、
ついつい、口許から笑いが漏れる。街の他愛ない悪戯のラクガキすらも2人の舌鋒にかかると

『俺はこの街に傷を残したい!ははは。そんなら穴掘っておけって』ボロッカス、
見事なまでに糞味噌に言われてしまっている。文学を操る猛獣使いは自身もやはり猛獣だった。

定住しても決して一つ所に収まらないタイプのヤバい人間だけが持ち得る毒性と野性味を街に振り撒いて歩く。
だから、と言う訳でもなかろうに、町田さんが昔住んでいたはずのアパートがあった場所が、

まさに取り壊しの真っ最中だったのには爆笑してしまいました。強い引きを持ってる人生を、
グイグイ歩きのめして来たんだろうなぁ町田さんは、と。そうじゃなきゃ、二十年ぶりにを訪れてみたら、

前に住んでた家が削られてる現場に辿り着きゃしないだろうし。成増での暮らしに、
人格が変わるくらい、シリアスな違和感を感じていたと当時を述懐する町田さん。生活費というよりも、

その場、その場を生き抜く為に、時速二十キロしか出ないスーパーカブに跨がって、
浦和の部品工場まで出掛けていき、延々気が狂いそうになる作業に従事してたという話。

嫌々だったんだけど、アパートの住人との原始的ワーク・シェアリングの法則が成り立っていた為に
自分だけサボる訳にも行かなかったって点に生々しい町田康イズムを感じました。

いしいさんもいしいさんで、高一の頃、古本屋の棚をぐしゃぐしゃにして
店主のおっさんにぶん殴られたゲンコツの、その痛みによって普通の本屋と古本屋のちがいを

思い知ったという辺りにいしいさんならでは、な人生の一捻りを感じます。図書館と2人の関係にしても、
両者とも図書館に対し、妙なフィルター越しに眺めている物だから、実際に利用をし始めたのが、

大人になって上京した後なのだそうです!読書家の雰囲気を漂わせている作家なだけに、
ちょっと意外な気がしました。2人の街歩きは続きます。上石神井の居酒屋にて自動改札機は

スムーズに流れていくものだと信じている自分の愚かさを例に、人生の至るところにある、
信じることの愚かさについて熱く議論しあう2人に、赤々とした血の流れる、

生の文学の息遣いを感じました。いしいさんが現在住んでいる三崎の漁港では魚介類についての話題から、
『大阪の人はタコを多食するから、どうしても、自分の存在意義がタコと結びつきがちになる。』

大阪人の実存について真剣に語っている所に強烈に惹かれました。2人の作家が歩き下ろし、
語り下ろした『人生観』に耳を傾けて下さい。きっとあなたの生きる世界に大きな変化をもたらす事でしょう!!

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