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【バンド・オブ・ザ・ナイト】 中島らも

バンド・オブ・ザ・ナイト (講談社文庫)バンド・オブ・ザ・ナイト (講談社文庫)
(2004/02)
中島 らも

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酒に生き、酒で逝った中島らもの最低で最高な大傑作。
らもさんの数ある著作の中でも、特に好き。

サービス精神旺盛で、いつも万人に向けたエンターテイメントを発表しては、
楽しませてくれた人が、思い切り赤裸々で身も蓋もない、

賛否両論真っ二つに割れるような作品を書き上げた!
その事実に多少戸惑いながらも、とても酩酊状態の最中に書いたとは思えない、

圧倒的に美しい散文の洪水には心底痺れさせられた。
作家、中島らもが誕生するまでの乱行と乱交で迷走する日々。

ある意味、これはデカダンな青春小説なのかも知れない。
会社を辞め、「フーテン」に逆戻りした、作者の分身である、大島。

クスリによるクスリの為の生活が始まった。薬物中毒連中=ジャンキーに、
ヘル・ハウスと命名された自宅には、「万引き」を職業にしている者や、

壊れたギターを出鱈目に掻き鳴らす、ノイズミュージシャンのモヒカン青年、
年がら年中問題だらけなのに、『ノー・プロブレム』が口癖の陽気な外国人、

などが気ままに居候を決め込んでいる。そこにいる誰もが、ならず者からも脱落している、
なれず者。バンドを組み、やっとの思いで、自主製作レコードの録音を終えた、

主人公の大島にしても、一晩を共にした女の子に、レコードのプレス費用を、
そっくり持ち逃げされてる始末だし…。そんな無頼で自堕落な日々への様々な思いが、

ぐるんぐるん脳ミソを掻き回し、そこから散文が溢れ滲み出す…。
『炎で焼かれた文字、判読不明の、山と海にはさみうちにされた街、神戸の街角、

京都の百万遍、大阪のじゃんじゃん横丁、途方に暮れる四つ角、
何者でもないおれと発狂するDNAと「コショウを回して下さい」と乾電池をなめた味、』

といった具合に。逝った具合に。それでも、生き延びようとコピーライター養成講座に
通う大島がいじましい。ある時代の、ある街角に、実際に存在した、ある痛み。

生き苦しさ、息難さ、それでも生きていたいミノムシ。十字路。
祈りながら倒れた人の胸に刻み込まれたのは生存許可届け。

職安で尋ねられた『君の特技は?』『物を書くこと、詩や散文を』アーメン、合掌、合唱、ハレルヤ!
この小説が、中島らもの実体験を基に書かれたものだけに、ヘル・ハウスの人々が、

一人、また一人と気配を消していくのが切ない。そして、最後『おれは吐く。君のために。』
サバイブする大島の、クスリと手を切る時の描写には堪らなく込み上げて来る物を覚えました。

誰にでもオススメ出来る内容ではないけれど、
このレビューの締めとして中島らもが晩年やっと辿り着いた、

ロック・ミュージシャンとしての生き方から詩を引用します。ピン!と来た方は是非この小説を!!

『君がイイ奴で、だからダメな奴で、自分が何者なのか、
ぜんぜんわからなくても!?いいんだぜ、いいんだぜ』

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テーマ : オススメ本
ジャンル : 小説・文学

コメント

いいんだぜ

いつも本カフェでお世話になっています。笑える本のKです。

僕にとって『バンド・オブ・ザ・ナイト』はとにかくとても衝撃的な作品で、だからこそこの本を語る言葉を僕は持ちませんでした。
ジーナフウガさんの書評を見ながら、そうそう!と何度もうなづきました。

退廃的にしか生きれない「ダメな奴」とともに生きて、そして何人もの仲間との別れを経験した人だからこそ、『いいんだぜ』の言葉は胸をえぐるんですね。

Kさんへ

この本、僕の好きな本の不動の1位です!!

滅茶苦茶な人生を送るダメ人間ども達が、
懸命に生きながら、人生を笑い飛ばす様。

>>『いいんだぜ』の言葉は胸をえぐるんですね。

酸いも甘いも、善も悪も、いいんだぜと肯定できる
らもさんは改めて凄い人ですね(^-^)。。
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福岡県在住・紅茶と猫と読書・イラスト描くこと・文章・詩を書くのが好きです☆

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