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【おちおち死んでられまへん―斬られ役ハリウッドへ行く】 福本清三

おちおち死んでられまへん―斬られ役ハリウッドへ行く (集英社文庫)おちおち死んでられまへん―斬られ役ハリウッドへ行く (集英社文庫)
(2007/07)
福本 清三小田 豊二

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liquidfishさんから、ゆずって頂いた本です。

トム・クルーズ主演で、ハリウッドが本気になって制作した
時代劇映画という点でも話題になった作品【ラストサムライ】。

劇中で、異常なまでに無口な【サイレントサムライ】として燻し銀の演技をしていたのが、
本書の主人公福本清三さん、その人である。

中学を卒業したばかりで右も左も分からない、橋本清三少年が飛び込んだのが、
当時全盛の映画の世界。最盛期には、500以上もの人たちが在籍していたと言う、

東映の大部屋俳優。役者を志望していた訳ではなくて、生活の糧を求めて、行き着いた場所。
だから、仕事は何でもやった。大部屋俳優の一番の仕事は、如何にスターさんを輝かせるかに有る。

その為には、日々、斬られ方や、死に様を、研究し磨かねばならない。
福本さんは淡々と『仕事やからね』と謙遜するけれども…。

無心で仕事に打ち込み、四十五年もの間、唯ひたすらに斬られ続けて来た回数は
裕に2万を越えるのだとか。その間のエピソードも、照れ屋の福本さんは淡々と、

時に飄々と冗談を混じえて語る。独身時代の同居人が、川谷拓三(拓ボン)だった。
(その後『ピラニア軍団』の中心的存在として有名俳優となる)ので気楽な貧乏暮らしを謳歌していた。

けれど、所帯を持ったのに、ないない尽くしとはいかない。家賃だって払わなきゃならんし。
で、それまで以上に危険なスタント仕事も引き受けたり、いろいろ幅を広げる。

役者を辞めようか?考えた時、奥さんから『あんた、何言うとんの。私が苦労を苦労と思わんで
これたのは、あんたが俳優さんやったからやないの。勝手に弱音を吐くんなら、私の青春返して!』。

猛然と叱り飛ばされる…。普通ならば、充分苦労話なのだが、福本さん、恥ずかしそうに語り、
決して驕らない。無名を貫き、黙々と生きる姿、スクリーンの片隅に刻み続けた、年輪が、

ハリウッドの目に留まり、自然体の【サイレントサムライ】として実を結んだのだろう。
心からの拍手を贈りたいと思った。更に、本書の最終章で福本さんが手にする、

ある栄光について夫人が口にする喜びの言葉にも、日本一の斬られ役と、
それを裏で支えている全ての人への、真心が込められていて、この深い夫婦の絆に

『あぁ、なんて気持ちの良い人たちなのだろうか!』と胸にジンと滲んで来ました。
日本映画の歴史の表裏も、ハリウッドが映画に懸ける情熱も分かる骨太の一冊です!

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テーマ : オススメ本
ジャンル : 小説・文学

コメント

この記事を読んで、この本に興味を持ち、
先日、読み終わりました。
研究熱心なのに、照れ屋のせいなのか、
人には「自分は何もできませんから」
という人柄に共感しました。
こういう人が報われるとなんだかうれしく
なります。

Tuckerさんへ

こういった真摯な姿勢の裏方さんが居るからこそスターが輝くのでしょうね。

そもそも福本さん、大阪の探偵ナイトスクープに『あの個性的な斬られ役は誰なんでしょう?』と問い合わせが寄せられたのが、きっかけとなり、少しずつ名前を知られるようになったそうですよ!!

世の中、見る人は見ているものですね
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福岡県在住・紅茶と猫と読書・イラスト描くこと・文章・詩を書くのが好きです☆

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