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風雅的読書コラム【漱石先生と内田百鬼圓青年】・前篇

私の「漱石」と「龍之介」 (ちくま文庫)私の「漱石」と「龍之介」 (ちくま文庫)
(1993/08)
内田 百けん

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現在でも(最近まではお札でしたし)『日本で文豪と言えば?』そう聞いて、
真っ先に名前の上がる作家の一人である夏目漱石先生。

漱石先生は、また日本人で初めて、小説家としての収入だけで、生計を立てることに成功した、
プロ作家第一号でもあるのです。当時の売れ行きと人気の高さが伺えますね。

未だに、『坊っちゃん』や『吾輩は猫である』、『こころ』等の作品売れ続けている訳ですし。
そんな人気作家で、年々多忙を極める、漱石先生の所へ若き日の百鬼圓先生が

度々通った様子が書かれている『紹介状』。内田百鬼圓と言う御仁は、
還暦を前に出版した『百鬼圓随筆』が、ようやく大ヒット、専業作家になったのは

老人になってからなので、どうしても黒澤監督の遺作『まあだだよ』のイメージもプラスされ、
生まれた時から頑固な爺さんの風貌をしてたんじゃないかと

思わせますが、そうでは、なかったんですね。当たり前ですが・・・。
調べてみると、郷里岡山に居た時代から、漱石先生に憧れていた

内田青年が、尊敬する先生に知り合えたのが、22歳の年。
夏目先生は、前年、持病の【胃潰瘍】の療養中、伊豆の修善寺で

大量吐血、【修善寺の大患】なる事件を起こし、翌年も自宅療養していた為、
見舞いに訪れた青年を断らずに、迎え入れたのでしょうね。

この時、漱石先生は明治の人間の平均寿命であった44歳。

もはや、老人の域に達していた訳ですから、見ず知らずの者に時間を割く余裕が無くなり
掛けていても、仕方ないことです。ないことですが、しかし。友人と漱石山房に出かけて行き、

幸ひに通されて、先生から『これからは(面会日の)木曜日に来てくれ』

→後篇に続きます!!!

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