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【阪急電車】 有川浩

阪急電車 (幻冬舎文庫)阪急電車 (幻冬舎文庫)
(2010/08/05)
有川 浩

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とっても素晴らしかった!久し振りに何度も繰り返し読みたい本に出逢え嬉しい!!
初っぱなから『電車に一人で乗っている人は、大抵無表情でぼんやりしている。』こう来た。

余りに的確で自然な描写。クスッと笑えて、自然に物語に入って行けた。
阪急電車の中でもローカル線で片道15分もあれば終点に着いてしまう今津線が舞台。

8つ在る駅1駅1駅で起こる乗客同士交わされる会話、そこから派生する人生模様を、
折り返しも合わせて計16駅分。ドラマを乗せて阪急電車は進んで行く。

感心したのは、作者有川浩さんの人間に向けられた暖かく前向きな眼差し、
人と人が出会い話し合う時の微かな内心の揺れ、言葉にならない部分にも耳を澄ます懐の大きさだ。

全編を満たす丁寧さが利いているから、奇跡の様な筋書きが決して荒唐無稽にはならないのだと思う。
僕は、常々小説を、絵空事でなくこの世の何処かで発生すると素敵だな、そんな作品に逢いたいな、

と願いながら選ぶ。だから、有川さんの物語を現実世界に滑り込ませる技の巧みさ、
各話の断片が相互に連結するストーリー展開の妙に触れた喜びに震えを抑える事が出来なかった。

エピソードは、いずれも甲乙付け難いのだけれど、やっぱり全ての始まりになった始発宝塚駅から、
次の南口駅までの短時間で芽生えたうぶな2人の恋心は触れておかずにいられない!

車窓から見た『生』の文字をきっかけに会話が弾み、遂には男性が女性をデートに誘う場面で話が終わる。
2人の行方は?他にお気に入りは結婚式に討ち入りに向かった翔子と、

彼女に呪いの終わらせ時を静かな口調で教え諭す老婦人時江の交流。
翔子がそれからの人生で折り返し地点を過ぎて再登場、

健気に苛めに立ち向かう小学生を駅の物陰で泣かせてあげたシーン。女子は強いなあと清々しい気分に。
パンクな青年と、ちょっぴり天然なゴン(美帆)ちゃんとのボーイミーツガールも微笑まずに居れなかった。

読後の清涼感満点です!!

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【裏閻魔】 中村ふみ

裏閻魔裏閻魔
(2011/03/04)
中村 ふみ

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維新の志士であった青年、一ノ瀬周が、瀕死の重傷に喘ぐ中で、心から生を願った時。
彫物師・宝生梅倖の手で、『鬼込め』(鬼が体内に入り込み、心からの願いを何でも聞き届ける)の中でも

禁忌とされる閻魔の彫り物を施され、周は不老不死の鬼を身に宿した宝生閻魔として生まれ変わる。
そして時代は明治を迎えるが。新政府は武士だった者達を敵だとしか考えておらず、

周が密偵として潜入していた新撰組の隊士、日坂清之助も、政府からの拷問で死んでしまう。
臨終の際に託されたのが、少女奈津。最初こそ、兄と妹と言う関係の閻魔と彼女だったが、何分閻魔は不老不死。

間柄も徐々に、姉と弟、母と息子と移り変わる。
そんな万年青年閻魔が上手く時代の裏側で生きられるように手筈を調えてくれるのが、

以前、自暴自棄のアル中であった自分を『鬼込め』により救ってもらったことを恩に着ている警視正、信正。
二人に支えられて平和に暮らしていた閻魔だったが宿命のライバル、兄弟子の夜叉が闇から閻魔を探していた。

何食わぬ顔で、涼しげに人を殺め心の臓を喰らい続け業を深める夜叉。
この稀代の悪党は、閻魔に自分を憎ませ、最終的に殺させようと巧妙に仕掛けや罠を張り巡らせて行く。

物語第三章【横浜リッパー】で、連続猟奇殺人事件の引き金を弾き、
結果として閻魔の不老不死をも愛した女郎上がりの妾、『ちえ』(えは旧仮名)を

別の犯人の手で残虐極まりない姿で殺害させるのに成功を収めている。
次は優柔不断な弟分の泣き所奈津の命迄も脅かす。結局彼女は気高く生きる意志を見せつけ殺害を諦めさせる。

宝生二匹緊張は高まり…。最終章【百年の夜明け】修羅共最後の接近から五十年後。
閻魔を時代と切り離してくれた盟友信正も唯一の家族奈津も、

寄る年波に抗えず死の臭いを漂わせるようになり…。孤独で禁忌を破り不老不死を『鬼込め』してしまう閻魔。
堕ちた閻魔と夜叉が辿り着いた決戦の場所は『なるほど確かにこれほど相応しい場所と時間はない!』

唸らされてしまった。新感覚時代小説の傑作を是非!!

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SNS『本カフェ』にあなたも入会しませんか?!

ただ今、本カフェではメンバーさんを募集しています。約400人のメンバーさんがいまして日々、
本の話やおしゃべりもしてるんですよ(o^―^o)本カフェとはこんな場所です↓

★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★

「本カフェ」は本+カフェの意味で、本好きな人と、カフェでまったりしたい人との交差する場所。

本好きな人は本の魅力を語る場所として、そうでない人はカフェのような空間で自由に日記を付ける。

おしゃべりに耳を傾けながら、それぞれに、情報交歓の場所としてありたいと考えています。

本といっても小説やエッセイ、詩集などから、カフェならではの雑誌やコミック、旅行記

コーヒーや紅茶にまつわる本、ちょっとしたレシピ本、などを取り揃え、あなたのお越しをお待ちしています。

ブログ「HEART GRAFFITI」同様、ラブ&シェアの精神で好きなものをおしすすめていく。

誹謗中傷などのない、平和な空間として皆様にご利用していただけたらなと考えています。

皆様それぞれが出会って繋がって行く中で、独りでは実現出来なかったはずのアイデアや、

何らかのきっかけが生まれる喜び。パソコンモニターの前に座る時、

背中合わせだった孤独な思いや、自分の書いた物は何処まで届いてるんだろう!?。

あなたの放った熱が、受け止められ確かめられる場所。でありたいのです。

だからって常連にならなきゃいけない義務は、これっぽっちもありません。

24時間営業のカフェには、いつでも出入り自由。忙しくてご無沙汰になってたあなたも、

常連になってる方も、いつも1人でふらっと現れて珈琲と文庫本読んで

すーっと帰っていくあなたも、大切なお友達なのです。

本から受ける感情は十人十色、その個性を、認め合い、楽しい空間スペースになれば

ジーナフウガ、メンバー様も嬉しいことはありません。本ブロガーの人も、そうでない人も、

このカフェがあなたにとって、良いものでありますように、心をこめて運営していきます。

★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★

是非、この機会にご参加下さいませ<(_ _)>

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【かみさまはいる いない】谷川俊太郎/文 清川あさみ/絵

かみさまはいる いない? (谷川俊太郎さんのあかちゃんから絵本)かみさまはいる いない? (谷川俊太郎さんのあかちゃんから絵本)
(2012/04/24)
谷川俊太郎/文、清川あさみ/絵 他

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本が好き!さんから献本を頂きました。素晴らしい作品と引き合わせて下さり、感謝致します。
これは現代を代表する詩人、いわば、『ことばのかみさま』谷川さんが、

自ら、『かみさま』は居る、居ない?を語った絵本です。まず、その点で興味を持ち、
内容が強く気になりました。副題に『あかちゃんがきてくれた!「かみさまはいる!」って思った日』

とあって、人がかみさまの存在を無意識でも意識してしまう時間について
描かれた絵本なんだと感じたです。表紙も、なにやら神秘的な雰囲気を漂わせた生き物が街中に、

生命エネルギーを放射してて『これから何が始まるのだろう?』ワクワクさせてくれます!
ページを開きます。冒頭から谷川さんの仕掛けにクスリと笑ってしまったです。

かみさまはいる(らしい)ということばの遊びが秀逸なのも流石は『ことばのかみさま』だな、と。
ことばの横にある、イラストも宇宙に打ち上げられた花火の様、とっても輝いてて素晴らしいです。

次のページに行きますね。なるほど、確かにかみさまとにんげんは、そんな関係かもしれません…。
火山の爆発、その上空を、悠々と舞うように翔んでく気球のイラストがイメージを掻き立てます。

次のイラストは2ページをまたいでいます。このシュールな絵に付けられた言葉。圧倒的です。
シュールさ加減を加速させる言葉とイラストは、哲学的でもあり、ふと立ち止まり、

『かみさま』について考えてみたくなったから、この絵本、実に深いです!有神論に無神論。
一神教に、多神教。こんな命題を、実にシンプルなことばと、イラストが掘り下げてくれます。

ふりそそぐ色彩豊な宝石の雨を描いたイラストがお気に入りの作品です。
それにしても読み進めるにつれ、地上から宇宙の起源にまで思いを巡らせる事が可能な絵本、

すっかり虜になりました!!是非とも体感してほしい一冊です!

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【平台がおまちかね】 大崎梢

平台がおまちかね (創元クライム・クラブ)平台がおまちかね (創元クライム・クラブ)
(2008/06)
大崎 梢

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この単行本、装丁からして洒落ている。平台がおまちかね、と書かれたポップ、
山積みにされた書籍の帯には『編集以外の出版社の仕事、知っていますか?』これには強く興味を惹かれた。

中堅出版社・明林書房の新人営業部員の井辻くんが、出版業界で働く日常の中で起きる、
様々な謎めいた出来事に、体当たりで挑む。その様子を描いた短編が五つ収録されている。

各話は緩やかに連なっていて、ミステリ部分は勿論、謎とされる出来事を解決する内に主人公が
成長していくのが分かるのが良いと感じた。更に、彼の普通でない、本との接し方の描写が非常に面白い!

曰く、『一冊の本が気に入ると、その世界にのめりこんでしまうんですよ』だそうだ。
のめり込みかたも尋常でない。『心ゆくまで物語世界に浸り、再読し、絵を描き、

舞台となる建物の図面を起こし、ジオラマまで作ってしまいます』更に、
彼は耽溺する本を『魂本』と読んでいるそうで…。本好きならば、誰でも程度や深度の違いこそあれ、

自分なりの『魂本』に行き着こうとするものではないか、そう思うだけに、
井辻くんの本との向き合う姿勢には見習いたい点が多かった。

特に『絵本の神さま』という作品に込められた人間の運命の不思議を優しく描き出している点に惹かれると共に、
感動して泣きそうに…。地域の皆に愛されていた小さな書店が突然の閉店を決めた際に、

実は隠されたエピソードがあってという話なのだが、『そうだよなあ、人間の運命に好不調はあっても、
捨てたもんじゃない、満更人生も。』と胸に沁みた。他にも、若手の井辻くんを『ひつじくん』と

呼ぶ他社の営業真柴を初めとした、個性的過ぎる、出版社営業マンたちの付かず離れずな距離感が
ユーモアたっぷりに描かれていたり、筆者の別作品の登場人物がチラリと顔を覗かせたりと、

巧妙な仕掛けが至る所に潜んでいて、終始飽きることなく楽しませてもらった。
このシリーズ、続編も是非とも読もうと思う。読むと元気になれる素晴らしい本です!!

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【いねむり先生】 伊集院静

いねむり先生いねむり先生
(2011/04/05)
伊集院 静

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これは伊集院静氏が自己を再生するまでの様子を克明に描いた私小説と読むことも可能だし、
『いねむり先生』こと作家阿佐田哲也=色川武大氏について描いた伝奇小説とも取れる。

どちらにせよ非常に慈愛に満ち満ちた作品である。最愛の妻、夏目雅子さんを癌によって亡くした筆者。
心身ともズタボロに成り果て重度のアルコール依存症と、ギャンブル漬けの日々を送るのみだ。

主人公サブロー青年の実感でも『どう考えてもボクは人間として失格者だった。』となってしまっている。
全国各地に賭場を求め、根なし草の如く転々墜ちるばかり。そんな彼を見兼ねて先輩Kさんから、

『是非逢わせたい人がいるから、上京しないか?』の誘い。それを契機に【ギャンブルの神様】等々、
数多くの異名で呼ばれていた先生と、サブロー青年の不思議な付き合いが始まった。

先生が兎に角チャーミングな人物として描かれているのが強く印象に残る。裏路地を歩いていて、
突然ポン引きの男が親しげに話し掛けて来る。何やら話し込んだ後、先生は男に幾ばくかの金を渡すのだった。

Kさんが先生に問い質すと、昔の知り合いの名前を言ってたから…との事。一事が万事この調子、
あらゆる人間を丸のまま受け止め、受け入れるだけの器の大きさを有した傑物なのだ。

だが、その優しさの裏側には、想像を絶する精神の難病を患いつつも、
闘病を挑んだ先生の激烈な生きざまがあったと思う。先生はサブロー青年の中にも

同じ病気が巣喰っているのが分かっていたようだ。だからこそ、
連れ立っての『旅打ち』ギャンブル旅行の最中、青年に盛んに小説の話を仕向けたのだろう。

ちょっと引用したいと思う。『こんなふうに言うと、君は気を悪くするかもしれないけど、
私には君の小説のよさがよくわかります』『私はただサブロー君が小説を書いてくれたらいいと思ってることを言いたかっただけなんです』

ラスト付近で幻覚発作に襲われもがいていた筆者に手を差し伸べ、
『大丈夫』引っ張り上げてくれた先生の力で、その後、発作からサヨナラ出来たサブロー君。

文学者から文学者への、魂のバトンの継承を読ませてもらって、温かさに感動しました!
貴重な読書体験を持ててうれしいです!!


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プロフィール

花房雨

Author:花房雨
藤長聖子です。

皆様、お友達になって下さいね。お声かけてくれたら嬉しいです。
初めてこのブログを読まれる方は、こちらから読まれてくださいね。

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【藤長聖子のプロフィール】

≪O型・おひつじ座≫≪1979・3・26生まれ≫≪持病・バセドウ氏病≫

≪好きな人たち↓≫

作家:よしもとばなな・吉本隆明・田口ランディ・西原理恵子・角田光代・山崎ナオコーラ 音楽:THE BLUE HEARTS・大貫妙子・松任谷由実・池田綾子・S.E.N.S 画家:デナリ・ダリ・シャガール・バスキア 映画:アマデウス・サイダーハウス・ルール・ハリーとトント・めがね・ビリー・ワイルダー 落語:立川談春

福岡県在住・紅茶と猫と読書・イラスト描くこと・文章・詩を書くのが好きです☆

◎このブログ・私たちは著作権を放棄しておりません◎

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