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【天国の本屋】 松久淳 田中渉

天国の本屋 (新潮文庫)天国の本屋 (新潮文庫)
(2004/04)
松久 淳田中 渉

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『天国』と『本屋』の組み合わせ、タイトルからして本読みの
興味をそそるのにバッチリだと思う!!内容の方も、登場人物それぞれのハッピー、

幸せを追い掛けた物になっていて好感が持てた。主人公さとしは、
ただボンヤリとなんとなく就職の面接を受け続けてきたものの、世の中そうは甘くなく、

連戦連敗の日々を過ごしていた。しかし、そんなさとしに声を掛けてきた男がいる。
が、非常に怪しい。寒空の中、アロハシャツにバミューダパンツ、

素足にサンダル。白くなっている髭をたくわえて麦わら帽子をかぶっていた。
あれこれ頭を働かせた結果、老人を無視することに決めたさとし。

けれど嫌がるさとしには無頓着に話続ける老人。するとさとしの全身から力が抜け、
あっさり彼は失神してしまった。次に目が覚めたのは薄暗い部屋の中。

先程のアロハシャツを着た男の名はヤマキ。そしてどうやらそこは本屋であるらしい。
事態がうまく飲み込めないでいるさとしに、ヤマキは『本屋でのバイト』を頼み込む。

当然だが、さとしは説明を求める、一体この本屋は何処に存在して、
自分の身は何処に来てしまったというのか?ヤマキの語り始めた『天国』の設定が良い。

非常に合理的に造り出された空間だと思った。
人間の『天寿』を全うさせる為にある『天国』この考え方は目から鱗の思いがした。

しかも、さとしの場合は死んだ後で天国の本屋に連れて来られた訳でなく、
あくまで『短期バイト』で直ぐに又、現世に戻れるという。同僚のユイの説明によると、

さとしは店長がバカンスに行っている間の、『店長代理』を仰せつかった事になっているらしい。
天国の本屋、ヘブンズ・ブック・サービスには、普通書店のサービスの他にも、

蔵書を朗読して差し上げる大切な業務があった。困惑しながらも、
一生懸命朗読に心身を打ち込むさとし。熱意ある朗読は次第次第に人を惹き付ける力をも帯びて行って…。

子供だけでなく、大人も、老若男女の別ない彼の朗読は、
わざわざ書店に朗読スペースまで併設させる終い。人から人へ本が思いが

伝わって行くというのが分かってとても良かった。が、終始、本に無関心所か、
嫌悪感までをも漂わせるようになったユイ。彼女の過去に何があったというのか?

そんな折、店長ヤマキが店に復帰してくる。ヤマキの口から語られるユイの過去の複雑な事情。
彼女にも、天国にいなければならない理由があったのだ。さとしとユイ。

正式には天国に長居する理由のない二人は、最終的にどのような結末を迎えるのだろうか?
後半~クライマックスまで、一気に読ませ切ります。物語を存分に楽しまれて下さいませ!!

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【氷菓】 米澤穂信

氷菓 (角川スニーカー文庫)氷菓 (角川スニーカー文庫)
(2001/10)
米澤 穂信

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冒頭の設定からして、とても面白く引き込まれる物を感じた。
何せ『やらなくてもいいことなら、やらない。やらなければいけないことは手短に、だ』が、

主人公・折木奉太郎のモットー。そんな彼が(何故だかインドのベナレスに滞在中の)
姉からの手紙での指令で、とは言え成りゆきで、潰れかけた古典部を救済すべく入部する。

ここから古典部活動を巡り物語は展開する。
『部員がお前独りならば、学校内にお前だけのプライベート・空間を確保出来るって訳だ。』

そんな風に仇敵・福部里志に唆され訪れた部室、地学講義室には先客として、
不思議な雰囲気を醸し出している少女、千反田えるが居た。

千反田との初対面の挨拶を終え帰ろうとした奉太郎。その時千反田が言う
『どなたかはいらっしゃるものと思っていましたから、鍵を用意してこなかったんです』

更に、奉太郎が来た時、鍵は閉まっていた。ので、当然、
先に来ていた千反田が鍵を持っているものと考えた。けれど千反田は自分は閉じ込められていたと主張。

果たして、これは一体どういう事なのだろうか!?
【伝統ある古典部の再生】千反田を部長に据えて新入生三名による新生古典部が始動する。

のだが、古典部とは一体全体どの様な活動をするものなのだろうか?
それを知る為の手懸かりとして部の活動内容をまとめた文集の存在が重要になるはずだと訪れた図書室。

そこで奉太郎逹は、毎週金曜日の昼休みに貸し出され、
放課後には必ず返却されるという一冊の本があることを教えられる。

それは読むには余りに分厚い、『神山高校五十年の歩み』。
そんな分厚い本に短時間限定で毎週借り手が付くなんて、どういう理由があっての事なんだろうか?

【名誉ある古典部の活動】ある日曜日、千反田に呼び出された奉太郎。彼女は告白する
『古典部に入部をしなくてはならなかった一身上の理由』を。

行方不明になって七年目、今年で死亡したことにされてしまう、
伯父との思い出の中に『古典部』という単語があることの意味、理由を、

何とか思い出させてはくれないかと奉太郎に依頼する千反田。
『自分がしなくてもいいことはしないのだ。だったら、他人がしなければいけないことを手伝うのは、

少しもおかしくはないんじゃないか?』と葛藤しながらも引き受ける奉太郎。
【事情ある古典部の末裔】冒頭の奉太郎への手紙ではインドのベナレスにいたはずの奉太郎の姉、

折木供恵が、今度はトルコのイスタンブールから手紙を寄越した。
その手紙にはなんと!古典部文集のバックナンバーの在処が記されていた。

筈なのだが、保管場所として使用されていた薬品金庫は、昨年度の部室交代により、
現在は壁新聞部の部室の敷地内へと替わっていた。早速、壁新聞部に交渉に向かう奉太郎逹。

だが思惑は外れ、壁新聞部の部長は、そこにある筈の薬品金庫などないと言うのだ。
文集は何処へと消え去ったと言うのか?奉太郎逹古典部員は如何なる方法で文集を入手するのだろうか?

【由緒ある古典部の封印】文集を入手する事に成功した奉太郎たち。
文集の名前は『氷菓』その創刊第二号には三十三年前、

千反田の伯父が何らかの事件に巻き込まれたらしき様子が記されていた…。
早速数少ない手掛かりを基に真実の究明に乗り出す古典部員。

【栄光ある古典部の昔日】文集『氷菓』に書かれている千反田の伯父、
関谷純の物語は決して英雄譚なんかでは無いものだった。最終的に明らかにされる

『氷菓』に込められた真意とは?周囲の高校生活を『薔薇色』だが浪費の多い物として、
自身は『灰色』の日々を甘んじて送ろうとしている主人公奉太郎が、

日常に潜む謎を解き続ける内、次第、次第に活動的な思考を取るようになっていくのが面白い。
他にも、随所に的確にユーモア一杯の表現がなされているのも、

シリアスとコミカルのバランスが取れていて良かったと思う。
この本が読めて良かった。そう感じさせる読後感の爽やかさも抜群です。オススメ致します!!


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【武士道エイティーン】 誉田哲也

武士道エイティーン武士道エイティーン
(2009/07)
誉田 哲也

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予約の波を掻い潜り、ようやく借りられた、【武士道エイティーン】
このシリーズ三部作最終巻に当たる本巻も抜群の面白さだった!!

それにしても主人公の成長ぶりに驚かされた。シックスティーンの時は
『斬るか斬られるか、周りは皆敵と思え』と自分に言い聞かせていた香織が、今作、

エィティーンでは最上級生として自分の剣道をチームの為に活かす、
いわば活人剣を振るう迄に変化を遂げたのだから!!。変化という面では香織のライバル、

早苗も負けていない。入学当初、香織から『お気楽不動心』等と呼ばれた性格や言動の上に、
しっかりとした根が生えたというか。前作セブンティーンでスポーツとして安全に当てるだけの、

目先の勝負にだけ拘り続ける剣道を標榜していた、同級生黒岩怜奈と決闘を果たした事が大きいのだろう。
何と言うか風格まで漂わせているのだ。何処までも好対象な香織と早苗。

二人の最終目標であるインター杯での再試合、互いの剣道を確かめあう約束をしているのが、
青春らしくて爽快に感じられた。そして、この剣士二人に大きく関わって来た脇役にもズームを当てた、

見事なスピンオフ作品群四編も実に読み応えがあった。
『あぁ、なるほど、あの伏線はこういう感じで回収されていく訳なんだ』的な

若干ミステリーを感じさせた香織の師匠のエピソードには
本格ミステリー作家である筆者の実力が窺えた。剣道とミステリー、奥深い剣の道。

武士道とタイトルに付けられるだけあるなと感じた。運動競技の経験はないのだけれど、
こうして読んでみると、実際に会場に足を運び、生で試合を観戦したくなるから不思議だ。

武士道シリーズ、実に、実に素晴らしいシリーズだと思います。この夏、一気読みは如何でしょうか?

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【オチケン】 大倉崇裕

オチケン! (ミステリーYA!)オチケン! (ミステリーYA!)
(2007/10)
大倉 崇裕

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『この本を読んだら、あなたも落語に興味を持たずにはいられないだろう!』
タイトルの良さ、及び、帯文にあった、連作落語ミステリーという売り文句に惹かれ手にした一冊。

一浪中の浪人生、越智健一は講師の勧めるがままに東京の由緒ある私大を受験、
ようやく念願の大学生になれた。そして入学式。彼は不運にも学生証を落とし、更に運の悪い事に、

それを落語研究会(オチケン)の人間に拾われる。オチケンイチ。落研にとって、
この上ない名前の人物なのが気に入られ、その年唯一人の新入部員にと都合良く決定される。

この部、実に風変わりで、越智が入部して、やっと文化部としての存続が認められる
3人がギリギリ揃うというのに、2人いる先輩は、越智を入部させた事に納得しているのか、

それ以上の部員集めをしようとはしないのだ。いつ何時廃部になるか分からないオチケン。
だからか、周辺には文化部に昇格した物の『部室』を持たない3団体が、虎視眈々と、

オチケンを追い落とそうと狙っているのだが、団体名が三者三様で実に面白いのだ。
まず、最大勢力はナンパで飲み会中心なサークル『お笑い研究会』次に体育会系の部活の筈が

何故か文化部に仕分けされた、その名も『釣竿会』
(彼らの体育会系な登場シーンの勘違いっぷりが笑える。) 最後に、もの静かな、

女性部長が牽引している『折り紙の会』だが個性と行動力で言えば健一の、
たった2人の先輩だって負けていない。下駄履きで学内を闊歩し、ひとたび落語を語らせれば、

昼飯時の喧騒をも静まり返らせる位の芸の持ち主である部長・岸弥一郎。
越智健一の直接の先輩であるにも関わらず、何故か敬語で話しかけてくる、かと思えば、

一度、事件が起こると強引なまでの行動力を発揮する中村。
この人は日頃は落語の稽古や披露を嫌がっているが、理由が

『私はね、落語そのものよりも、人に惚れたんです』と、どうやら部長である岸の、
人間そのものが芸になっている事に心酔しているらしいのだ。

そんな落語研究会に、ある日幽霊が語る落語事件と、部室管理書類の紛失事件が起こる。
【幽霊寿限無】果して真相は如何に?飄々とした岸部長と、落語を語る一人、一人の持つ魅力に気づいた、

越智の力が合わさった時、事件は意外な形で解決を見ます。
落語の世界の深さに惹き込まれる事間違いなしです!!。

越智の在籍する学同院大学の部活動の中でも抜きん出た実績を誇る馬術部に、
新入生部員の喫煙を隠し撮りした映像が、脅迫状と共に届いた。

それだけなら未だしも、録画テープの中には落語の音声が流れる箇所も収録されていたので、
さぁ大変!学内での絶対的権力を誇る馬術部の、それも主将直々に事件解決を依頼されてしまう。

前回の事件と同様に、授業もろくすっぽ受けさせて貰えない様な、
己の不運を嘆きながらも、あくまで事件捜査に巻き込まれていく、

お人好しの越智健一。そして『折り紙の会』が、事件犯人の濡れ衣を着せられている事を知る。
ここからの謎の解明には落語の演出の妙が関係しているので、題名通り、

オチケンという部活の持つ魅力が存分に味わえます!
謎が謎を呼ぶ展開を、是非とも御堪能下さいませ!!巻末附録の筆者による落語解説も明解で、

本を閉じる頃には一席聴きたくなっている事でしょう。

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プロフィール

花房雨

Author:花房雨
藤長聖子です。

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【藤長聖子のプロフィール】

≪O型・おひつじ座≫≪1979・3・26生まれ≫≪持病・バセドウ氏病≫

≪好きな人たち↓≫

作家:よしもとばなな・吉本隆明・田口ランディ・西原理恵子・角田光代・山崎ナオコーラ 音楽:THE BLUE HEARTS・大貫妙子・松任谷由実・池田綾子・S.E.N.S 画家:デナリ・ダリ・シャガール・バスキア 映画:アマデウス・サイダーハウス・ルール・ハリーとトント・めがね・ビリー・ワイルダー 落語:立川談春

福岡県在住・紅茶と猫と読書・イラスト描くこと・文章・詩を書くのが好きです☆

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