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【凡人として生きるということ】 押井守

凡人として生きるということ (幻冬舎新書 (お-5-1))凡人として生きるということ (幻冬舎新書 (お-5-1))
(2008/07)
押井 守

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タイトルから漂う、ただならぬ気配。これまで僕の押井守監督の認識は
スカイクロラ】が話題になっている人。天才と評されている人。程度しかありませんでした。

なので、ぶどうの棚の下すねてるキツネのように、『きっと説教臭い内容に違いない!』と
読むのを躊躇ってました。けれど、大好きな作家よしもとばななさんが9・16日記の書き出しで

【「さすが犬や人のお父さんかつ賢い人の言うことだなぁ」と感心して読んだ。】と
言っていたので、『へぇー、なんか思ってたのとは違いそう!』早速購入。

前書きの時点で読むことにして良かった!と確信しました。ずっと長い間、
【映画監督にとって映像や作品以外の表現は全て余分なものである】と考えていた人が、

自分の言葉で本を出版せざるを得ない。そう考えるに至った経緯。

現代社会で次から次へと起きている衝撃的な事件を解説する時に、
『ゲームのやり過ぎだ』とか『現実感の喪失だ』とか陳腐な言葉を繰り返すだけの

批評家や社会評論家。悲惨な事件に対抗する有効な手立てを持ち得ないまま、
話すべき言葉をなくしてしまった僕ら。でも…。押井監督は考えを進めます。

すべては根っこに同じ原因が横たわっているのでないか、
これらのことはどこかでつながっているのではないか、と。

【本書がこのろくでもない世界を理解し、
これに対抗するための何かの役に立つのであれば、望外の喜びである。】

自分が何処に立って意見を述べているかを、ここまでハッキリと表明出来る姿勢。
実に潔い動機で書かれた本なんだなぁ、と深く感動しました。

本編に入ってからも、一般常識のカラクリを、鋭い視点からズバズバ見抜いて行きます。例えば。
世間広く出回っている、『 若さには無限の可能性がある』って考え。これは全くのデマだ、と。

若いので、経験も足りず、分別もなく、自分の本質を見抜く事も出来ないまま、
ほんとうは可能性などない可能性にしがみつくしかないのだ、と。

一見、歯に絹着せぬ物言い。若者を凹ませるような毒も含まれています。
けれども、押井監督は一方的に問いを投げ掛けるだけに止まりません。

世間で流布されている様々なデマの正体を見破って事の本質が見えてくるような視点を
獲得するよう提案します。あらゆるデマから解放され、内面における自由を得られた時に、

ようやく『今の自分は何者でもない平凡な人間なのだ』と気が付く事が出来る。

全編通して語られる、この考え方により、
読書中気が付けば何時も意識がググッと引っ張りあげられる感じがありました。

オタクや引きこもりについても、社会や時代を現場に作品制作をして来た人ならではな、
現象の真芯の掘り起こしがなされているのが流石です。

二百ページ足らずで読みやすいし、読みごたえたっぷりなオススメの一冊です!!。

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